MAGRITTE MUSEUM
ザ マグリット館内にある芸術品たち

THE MAGRITTE Museum vol.8

THE MAGRITTE Museum vol.8
MAGRITTE MUSEUM

THE MAGRITTE Museum vol.8

 

『空の鳥』ルネ・マグリット

 

この作品は王立サベナ国際航空からの依頼でルネ・マグリットが作成した作品です。この鳥はハトという美術史家もいれば、ブリュッセルでよく見られる“カササギ”ではないかという説もあります。

 

▲カササギ

 

一時は王立サベナ国際航空のシンボルマークとして実際に翼に描かれ空を飛んでいました。また、その他の広告媒体にも使用されたために、私たちの目には馴染みのある作品です。

マグリットの得意のモチーフ、青空と白い雲が鳥の形に切りとられています。この絵では分かりにくいのですが、下部に滑走路が描かれています。
『空の鳥』は、2003年5月にブリュッセルの競売にて、約4億5千万円で落札されました。落札者は、ブリュッセル在住のベルギー財界人、ヒラリー&ウィルバー・ロス。

 

 

『空の鳥』ー1966

▲ キャンヴァスに油彩 68.5cm×48cm
Bruxelles, Musee Magritte Museum

 

ルネ・マグリットによれば、空と鳥には「選択的親和性」があると主張しています。選択的親和性とは「似ている」という意味ではなく「連想させる」という意味。空は鳥を連想させ、鳥は空を連想させます。この手法は、シュル・レアリスムの画家、サルバドール・ダリが発明した、あるイメージをあるイメージに重ね合わせて表現する「ダブルイメージ手法」(二重影像)とも言われています。「目に見えるものは、常に目に見える他のものを隠す」というマグリットの言葉からすると、夜によって、昼間が隠され、鳥によって、青空が隠されている・・・とそんなメッセージを作品に込めたのかもしれません。 Artpediaより
この「目に見えるものは、常に目に見える他のものを隠す」という着想は、以下の作品『白紙委任状』にも応用されています。

 

▲白紙委任状 1965年 キャンヴァスに油彩 81×64cm

 

以下の食器は、この「空の鳥」が小さく描かれていて、実際に王立サベナ国際航空で使用されていた食器です。
弊社社長が、ルネ・マグリット美術館のオーナーであるアンドレ氏から直接いただいたものです。コーディネーター中村一江先生によって、マグリットの1階ロビーの棚に飾っていただきました。

 

 

「空の鳥」について調べていたところ、偶然、ルネ・マグリットをご専門に研究されている利根川由奈先生の論文に巡り合いました。一節をご紹介させていただきます。利根川由奈先生の著書「ルネ・マグリット 国家を背負わされた画家」には、さらに詳細な内容が記載されています。

 

 

▼ルネ・マグリット中心のベルギー近現代美術史
利根川由奈先生の論文より

第二次世界大戦後のベルギー文化政策における
ルネ・マグリット『空の鳥』の役割

ルネ・マグリット(René Magritte, 1898-1967)は、彼の母国であるベルギー国内の王立施設の壁画を手掛けるなど、多くの公共事業を担っていた。
現ベルギー王立美術館館長兼美術史家 のミシェル・ドラゲは、上記のような活動を経て「マグリットはベルギーの象徴となった」と述べたが、彼の公共事業の中でも特筆すべきは、マグリットが王立サベナ・ベルギー航空の広告として『空の鳥』 (1966 年)というタブローを手掛けたことである。なぜなら『空の鳥』は、その場に行かなければ見ることのできない王立施設の壁画とは反対に、世界中のサベナ航空の機体に付与され、新聞や雑誌などでサベナ航空の広告として掲載されたことから、当時世界的に活躍していたマグリットを介してベルギーという国の認知度の向上に貢献したと考えられるためである。

>>> 中略

『空の鳥』における鳥のモチーフはサベナ航空のロゴとして毛布やグラスなどの備品に付与され、1966 年から1998 年までの 32 年間という長期間にわたって使用されている。

>> 後略

 

▲ 利根川由奈先生 論文

 

株式会社マグリット
専務取締役 羽原正人
THE MAGRITTE @partylabo.

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